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点取り屋の矜持

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コラム番号
16
 

点取り屋の矜持

#73 SG 田渡修人 × #5 SG 川嶋勇人

今シーズン最後のコラムはお喋りも達者なこの二人の対談!得点源としてチームを支えてきた田渡修人と川嶋勇人だ。攻撃面での絶対的な信頼はもちろん、ディフェンスでも気迫のプレーで会場を沸かせてくれた。ともに全60試合に出場し、自身の成長に満足していると話す両者。ぶっちゃけ裏話満載の爆笑トークで今シーズンを締めくくる!

「シーズンを通して『チーム』で戦えました」(田渡)

ーーフェニックスのポイントゲッターとしてチームを支えてこられたお二人に、今季最後のブースターコラムを飾っていただきたいと思います。レギュラーシーズン60試合がついに終わりました。ざっくりとまとめるのも難しいと思いますが、改めてどういうシーズンでしたか?

田渡:今季はメンバーもだいぶ入れ替わり、最初は本当に探り探りでした。今季からシステムも大きく変わったので、やるべきことを浸透させるのに時間もかかりましたし、チームとして成熟するまでにだいぶ時間がかかったなと思っています。途中でD(ロバート・ドジャー)がいなくなったのも大きな要因ですが。ただその中でも、寺園とかが後半にすごくフィットしてきてチームとしてのいい流れができたし、最終的にはフェニックスのバスケットという形が表現できたシーズンだったかなと。9連敗もしたし、勝てなくて苦しいことがかなり多かったのですが、総じてチームは成長できたかなと思っています。

川嶋:先輩の言うとおりです!正直苦しかったシーズンなんですけど、苦しみながらもみんなでミーティングを重ねたりHCと話もしたりして、みんなで目標に向かってたなぁと。昨季はあまりそういうこともなかったかなと。ミーティングして気持ちを共有したあとにすごくチーム力が発揮されることも実感したし、そういう面では自分のキャリアにおいてすごく意味のある1年やったなと思います。いや、ほんとこのメンバーでめちゃめちゃ頑張ったと思いますよ。

田渡:まあ、個で打開できる力があるのが、外国人を除けば勇人ぐらいしかいないんで、個で考えると他のチームとの差は大きいかもしれないけど、例年と変わらずチームで一つにまとまって、全員で目の前の敵を倒そうというスタイルは変わらなかったと思います。やってて「チームで戦っている」という感覚はすごくあったので。今季のチームは感情の浮き沈みが例年よりも大きかったというのもありますが、それも終盤にはよくなっていきましたしね。

川嶋:もう、ほんまに「これがチームだ!」っていうチーム、「THE Team」っす。よく「俺たちはファミリーだぁ」とか「俺たちはチームだぁ」とか言ってるところあるじゃないですか。上部だけの(笑)そんなんじゃなくて、ほんまにこれがチームなんやなって思いました。ミーティングでも言いづらいこともはっきり言い合うし。例えば、勇気あるヤツはチルさんに「ボール持ち過ぎ」とか言ったりして。

田渡:ああ、あったね。

川嶋:そんなヤツもいるし。喧嘩とかじゃなくて、そうやって言いたいことを言い合ってお互いを理解して一つひとつ乗り越えていって…。そんなチームだったんで、ほんまにまさに「チーム」やったなあって思いますね。

田渡:誰がシュートを決めてもみんな喜ぶし、ミスした時はみんなで励ますしね。

川嶋:ほんっとみんないい人で。僕、ミスしても全然気にしないタイプなんですけど、みんな「大丈夫、大丈夫!」ってすっごい励ましてくれて。「いや、俺、みんなが思っているほど気にしてへんのにー」みたいな(笑)

田渡:ははははは!そうだね。若いヤツらも言いたいことを言いやすい環境にあると思います。そういう意味でうちは本当に「チーム」でしたね。

ーーなんだか、「チーム」って言葉で簡単に片付けたくないくらいの関係性…ですね。

田渡:そうなんです。でも他に言葉が見つからないっす。語彙力が…(笑)

川嶋:うん(笑)

ーーその上で今シーズンの満足度はいかがですか?

田渡:CSも行けていないし、もちろんずっと言ってたように優勝が目標だったので達成感っていうのはほとんどないですが、個人としての満足度としては結構高いです。チームとしてどうにか打開しようとした気持ちは今シーズンが一番強かったし、「足掻いて、足掻いて」ですけど、しっかり残留もしたし、最後はフェニックスらしいいいバスケットを見せられたと思うので。結果がついてこなかったのはマイナスですが、それ以外はよかったと思います。

川嶋:僕も、チームとしてCSに行けなかったことに対してはとても残念なんですけど、個人としては全試合に出られて、成長も活躍もできたシーズンだったので。今僕が持てる力の中でそれなりのパフォーマンスはできたんじゃないかなと思っているので、満足はしていますね。

対談イメージ

「今季はほんとに大成長できました!」(川嶋)

ーー印象に残っている試合や盛り上がった試合を挙げるとしたら?

田渡:これ、結局、アウェーの滋賀戦になっちゃうんだよな。

川嶋:ドジャーさんね。

田渡:Dの最後の試合でやっぱり気持ちがすごい入ってたし、今シーズンで外せない試合ですね。どの試合でももちろん勝ったら嬉しいんですけど、やっぱり特別だったかな。

川嶋:それももちろんですけど、僕は三河に2連勝したのがやっぱり嬉しかったっすね。

田渡:ああー!たしかに。

川嶋:ちょっと個人的な感情ですけど、日立(SR渋谷)にいた時の最終試合もアイシン(三河)にボコられてるし、京都の時も三河と8試合やって全敗やし、昨季も1勝しかしてへんし…って。だからそんな中で三河に同一カード2連勝できるって、もうめっちゃ嬉しかったですもん!

田渡:たしかに俺も、栃木にいた時から三河に同一カード連勝したのは初かも。

川嶋:メンバーが替われどやっぱり嬉しいっすよね。あれでほぼ残留も決められたのがデカかったですよね。

田渡:ああ。3月、あの2勝がなかったらって考えると結構ゾッとするね。

川嶋:9連敗からの、大阪に1つ勝っての3連勝でしたよね。

田渡:ほんと勝ってよかった。でもそのあとまた勝ったり負けたりになったけど…。

ーーではご自身について伺っていきたいと思います。今季はそれぞれ個別にこのコラムで現状や課題などを聞かせていただきましたが、改めて今季を振り返って実感していることや、成長できた点などを。

田渡:今季は日本人選手が得点に絡むことも多くなり、スキルコーチのリョウさんがシーズンを通して取り組んでくれたことが試合で生かせた1年だったと思います。ピック&ロールの使い方とか、そこからのパスとか。一番成長したといえばそこですね。調子がいい時はとくにうまく使えていたし、全員でのいいパス回しの中でやれていたので自信にもなりました。ただ、調子悪い時…というか、とくにビッグラインナップをやった時には僕までボールが回って来ずに終わってしまうことが多くて。あの時だけは自分でどうしたらいいんだろう、どう貢献できるんだろうってすごく悩みましたね。ボールに触ることなく交代することもあったし。答えを見つけられないままの試合が結構多くて…。でも結果的には開き直りました。もらったら攻める、ダメだったらパス。もらえなくても走って戻ってディフェンスをするって。ただ、シーズンの終盤は控えから出て役割もまったく変わったので、今思えば、あの時の対応が自分の中でもっと明確に簡単にできていれば勢いに乗れたのになと思ったシーズンですね。川嶋さんは…、もう大成長っすよね。

川嶋:もう、はい(ニコッ)。今年は正直、大成長したっす。すべてにおいてスキルが上達できたので。スキルで片付けられるようになりましたね。もちろんシュートが入る入らないはあるんですけど、これまでだと体の調子がいい時しか活躍できない感じだったのが、今は別に体の調子が悪くてもある程度活躍できるようになってきてて。そこにシュートタッチが合ってたらもう大活躍できたんで(笑)。そんな中で一番成長できたと思っているのが、シュートを打ち続けるところですね。僕、例えば3ポイントを2、3本打って入らなかったら打つのを止めたりしてたんですけど、まったく気にせず打ち続けるようになって。それがもうすごい成長したなーって。

田渡:とくに、あれね、ホームラストの川崎。最後に2本決めてね。

川嶋:あれはほんまに成長を感じましたね。

田渡:あれまで入ってなくてね。

川嶋:そう、マジでシュートタッチ悪くて。エアボールもして「うわっ、やってもうたー」ってなってたんですけど、「ええわ、打ったれ」って打ったら入って。

田渡:その日、「最近スリーが入ってないっす、打ってないっす」って言いつつ、「でも今日は打つっす!」って話してたんだよね。で、エアボールがあってその次に打ったら入って。俺もベンチで見てたんですけど、めちゃめちゃ喜びましたもん。「おーーっ!よっしゃーーー!」って。

川嶋:そうそう。シューティーにそうやって言ってたんですよ。「入らへんわー」って。

田渡:そしたらもう1本、最後のすごい大事な場面でもめっちゃ遠いところから決めたし。頼もしかったですね。ほんとに、めちゃめちゃ喜びました、俺。

川嶋:成長は、すべてにおいて全部できたっす。でもその中でもやっぱりスキルかな。リョウさんのおかげです。あとは、いろいろと我慢して使い続けてくれたHCのおかげですね、ほんまに。

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