三河は毎年CSに出場し、虎視眈々と優勝を狙っている強豪クラブだ。今季もCS圏内をキープしていて、安定した力を見せている。3年目となる不動のエースのガードナーは健在で得点、アシストとオフェンスで圧倒的な存在感を示している。昨年から加入したPGのコリンズワース、日本代表センターのシェーファーのコンビにも磨きがかかり、相手の脅威となっている。昨年まで得点源として活躍したベテランの金丸、川村は移籍で放出したものの、若手の台頭である新潟から加入した西田、大阪から加入した角野がその穴を補う以上の活躍を見せている。今季の三河の特徴は失点の低さに表れている。昨年は80.2点だった失点が今季はここまで73.9点とリーグでもトップクラスの数字を叩き出していることからもチームとして機能していることがわかる。これから先、ベテランと若手が上手く融合すれば悲願のリーグ優勝も夢ではないだろう。

三河の注目選手は西田選手。将来を有望視されるリーグ屈指のSG。今季は約30分の出場で平均12得点、2リバウンド、2アシストと日本人の中心選手として活躍を見せている。昨季の平均得点が5.4点だった事を見ても今季は飛躍的な成長を見せている事がわかる。勝負強さも持ち合わせていて、相手の脅威となっている。

まずは得点力、ゲームメイク力を兼ね備えたガードナー選手をフェニックスがどのようなディフェンスで守るのかに注目したい。ガードナー選手にある程度の点数を取らせてでも他の選手を守るのか、ガードナー選手を徹底的に抑えにいくのか、非常に興味深い所だ。また、三河の新戦力の西田、角野に対してフェニックスのSG、SFである松脇、津屋、杉浦が主導権を握れるかも注目ポイントとなる。その他、ディフェンス効率がリーグ1位と守備面でも素晴らしい改善が見られる三河相手には、フェニックスは持ち前の”激しいディフェンスから速いバスケット”で試合のペースを掴みたい。40分間相手の嫌がるような激しいディフェンスから走り続ける事が出来れば勝機が見えてくるだろう。

フェニックスの注目選手はSFの杉浦選手。196cm、95kgという恵まれた体格を持ちながら、アウトサイドからのプレーが得意な選手だ。今季はここまでなかなか波に乗れていないものの、要所要所で大器の片鱗は見せている。アンダーカテゴリーから日本代表として活躍しており、ポテンシャル抜群の選手なので今後の飛躍的な活躍に期待したい。